エアコンを取り外した

エアコンを取り外した。「えっ、どうするの?」
「このままだと、一人で作業してる間も暑いからな」
俺はそう言って、エアコン本体を持って玄関に向かうと、靴箱の上に置いた。そして、その横に扇風機を置くと、リビングに戻った。
「よし、これでいいだろ」
俺がそう言うと、結衣は目を丸くしていた。
「わぁ! 涼しくなった!」
「あぁ、これからしばらくは、このスタイルでいこうと思うんだ。これなら、二人とも快適に過ごせるだろう?」
さっきまで暑かったせいか、結衣はとても嬉しそうな様子で、笑顔を見せてくれる。そんな彼女を見て、俺も自然と笑みを浮かべていた。
こうして、二人での暮らしが始まって3日目の朝を迎えることができたのであった。
夏休みに入ってから7日目になった。今日は土曜日だから、明日明後日とバイトを入れている。もちろん、バイトがない日は、結衣と一緒に過ごす予定だ。
ちなみに、昨日の昼休みには、彩也と真樹がうちに来て、一緒に昼食を食べたり、映画を見に行ったりした。
あと、昨日の夜には、お隣の佐藤さんが遊びに来たり、父さんの会社の人が飲み会をしたらしく、大量の缶ビールやチューハイなどの酒類が届いたりと、なかなか充実した日々を過ごしている。
今年の夏休みも残り2週間くらいしかないけど……とても楽しい毎日を送っていて幸せだと思う。
ただ、去年と比べると、少し寂しさを感じてしまう。それはきっと、去年までとは違う楽しさがあるからだ。
その理由の一つとして、昨年までは1人でいることが多かったということが挙げられる。でも今は、結衣がいる。一緒にご飯を作ったり、テレビを見たり、買い物をしたり……今までになかったようなことをしている。それに加えて、去年までの自分だったら経験しなかったであろうこともたくさんした。
それらの出来事があったおかげで、今の自分がいることは間違いない。本当に感謝したい。
もし、これらのことがなければ……去年までの自分に戻れたとしても、こんなに充実することはなかったかもしれない。
――ピンポーン♪ 突然インターホンが鳴る音が聞こえたので、俺は玄関の方へ向かう。
ドアを開けると、そこには見慣れた顔がいた。

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